金瓢きんぴょう)” の例文
馬上、金瓢きんぴょうの下、かぶとのびさしに、かげって見える秀吉の眉にも、こんどは少し、むずかしい顔つきが見られた。年齢とし、このとき四十二。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信長の号令が届いたのではなく、信長と同じ大所へ眼をつけた藤吉郎の木下隊であった。その旗じるしと金瓢きんぴょうの行くのを見て
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金瓢きんぴょう馬簾ばれんを中心に、槍の光を並べ、弓をつらね、鉄砲をそろえ、青葉の露の頻りに降る暗い坂道を、一糸のみだれもなく、粛々しゅくしゅくと麓へむかって降りかけていた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、山門のわきに立てていた金瓢きんぴょう馬簾ばれんを預って、列の中へ持ちこみ、自身もすぐ馬上になって加わった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
桜若葉の山門から彼はもう金瓢きんぴょうの馬じるしと朱の大傘をかざさせて、ゆらゆら麓へ馬を打たせている。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
のめるように、それを追いかけた一士が、からくも、十間ほど先へ越して、命じられた馬印をかざして駈けると、忽ち、その金瓢きんぴょうへ向って、数発の弾丸が飛んで来た。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その揺れあう甲冑の波の上に、常に見馴れた金瓢きんぴょうの馬印も、今朝ほどうるわしく見えたことはない。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「地の利は、官兵衛が明るく、兵の進退には、竹中半兵衛が詳しい。何か憂えんじゃ。秀吉はただ床几しょうぎを進めるばかりよ。この金瓢きんぴょう馬印うまじるしは、ふたりの案内でどうにでもくぞ」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十六日には、長浜に移り、翌十七日には、すでに湖岸の道を蜿蜒えんえんと北江州へ前進してゆく金瓢きんぴょう馬簾ばれんおびただしい旌旗せいきの中に、馬上、春風におもてをなぶらせて行く彼のすがたが見られた。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
誰やら呼ぶ声に、ふと駒をとめて振向くと、金瓢きんぴょう馬幟うまじるしがすぐ眼にとまった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金瓢きんぴょうの馬じるし」
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)