遣付やっつ)” の例文
ちょうどその頃、先輩の玄洋社連が、大院君を遣付やっつけるべく、烏帽子えぼし直垂ひたたれ驢馬ろばに乗って、京城に乗込んでいるんだぜ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「そう言われるとこっちもしゃくだあな、よし、向うが仏眼なら、こっちもがんりきだ、一番その遊行上人とやらを遣付やっつけましょうと、こう両肌もろはだを脱いじまった」
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
如何いか血腥ちなまぐさい若武者が何とおうとも、そんな事を恐れて居られない。ミシ/\遣付やっつけてる。名は忘れたが、不図ふと見た所が桐の枕に如何いかがな楽書がしてある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「当り前じゃあないか。神祭かんまつりの際に悪事を働くなんど怪しからん奴等だから、懲らしめのために二年つづきで遣付やっつけてやった。今年で根絶ねだやしに致すところなんだ」
怪異暗闇祭 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
吉「大丈夫、さアしょう、あかはあとにして先ず二人で遣付やっつけようじゃねえか、成程こいつア中々うめえ」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
真実ほんと遣付やっつけようかと思ってるんだ。オイ、三年のこいめるかナッ、ハハハ。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
……やはり久しくこの辺を通らなかった兇悪な前科者が、通りがかりに遣付やっつけた仕事だろう……。
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
何だ篦棒べらぼうめえ己は弱虫で泣くのじゃアねえ此ん畜生……早く遣付やっつけて
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
何よりも先に××沖で例の一件を遣付やっつけた時の話だが……慶北丸に引かれた小船で、沖へ揺られて行く途中で早くも親父おやじの顔を見て取った友太郎がハッとしたものだそうだ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「國藏、貴様も遣付やっつける積りか」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
一同「そうとも/\遣付やっつけろ」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)