逃行にげゆき)” の例文
も見ずに逃行にげゆきけり斯て彼の娘は九助に向ひ御前樣の御かげにて助かりたり今の坊主は私しを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おとし何所ともなく逃行にげゆきけり安五郎は彼のしなを何やらんと立寄見れば女の生首に犬の齒形の殘りて居れば驚きながらなほよく/\見るに見違方まがうかたなき白妙しろたへが首故ヤヽ是はと吃驚びつくりなし首を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
拔より早く切付れば流石さすが不敵の曲者も二人が太刀先にかなひ難く河原の方へ逃行にげゆきしが以前の女の彷徨さまよひ居たるを其儘に引抱へ又かけ出せば九郎兵衞は遣らじと後よりとび掛れば忌々いま/\敷やと惡漢は女を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)