ふま)” の例文
彼らが千荊万棘せんけいばんきょくふまえた艱難辛苦——中々一朝一夕いっちょういっせきに説き尽せるものではない。明治の今日に生をくる我らは維新の志士の苦心を十分にまねばならぬ。
謀叛論(草稿) (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
道理こそ、人の目と、そのはし打撞ぶつかりそうなのに驚きもしない、と見るうちに、ふまえてとまった小さな脚がひょいと片脚、幾度も下へ離れてすべりかかると、その時はビクリと居直いなおる。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)