赤沸石エエランヂツト)” の例文
殊に遠い峰は赤沸石エエランヂツトのやうな半透明な灰緑色を呈して、ぼんやりと漠々たる大空の内に沈んでゐる。唯ここかしこに白雲の滃淡が——鋭く小刀で、彫まれたやうに——風もないのに動いて居る。
海郷風物記 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)