“譜”の読み方と例文
読み方割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は、冷たいゆかの上へ、仰向けに倒れて、輾転てんてんともがき廻った。——保土ヶ谷の宿しゅくで聞えた尺八の鈴慕れいぼが耳のなかによみがえってくる。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「南無阿弥陀ァ仏——南無阿弥陀ァ仏」単調たんちょうな村のかなしみは、村の静寂の中に油の様に流れて、眠れよ休めよと云う様に棺を墓地へと導く。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「ああこのだよ。」狸の子はせなかからまた一枚の譜をとり出しました。ゴーシュは手にとってわらい出しました。
セロ弾きのゴーシュ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)