識見しきけん)” の例文
その後、かれが朝倉先生に紹介されて親しく接するようになった田沼先生は、ふかさの知れない愛と識見しきけんとの持ち主であった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
何事なにごと外國人ぐわいこくじんせつ妄信まうしんする日本人にほんじんは、これをいておほいに感服かんふくしたもので、識見しきけん高邁かうまいせうせられた岡倉をかくらかくごときも
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
しかるににすねたる阿呆あはういた文学者ぶんがくしや斥罵せきばすれども是れ中々なか/\識見しきけん狭陋けふろう現示げんじせし世迷言よまいごとたるにぎず。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
がたい! よわつた。教養けうやうあり、識見しきけんある、モダンとかゞうらやましい。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)