いましめ)” の例文
私に對しても前とは違つて、いやに叮嚀になりました。僅の間でも主從は主從だからと、伯母のやかましいいましめがあつたのださうです。
反古 (旧字旧仮名) / 小山内薫(著)
これも同じ頃に信州中野の人がお犬さまを借りて急いで帰る途中、ふと彼のいましめを忘れて茶屋に休んで昼食をつかった。
奥秩父 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
「なんじ心を尽し、精神を尽し、思を尽して主なるなんじの神を愛すべし、これは大にして第一のいましめなり、第二も亦之またこれにひとし、己の如く汝の隣を愛すべし。」
人生論ノート (新字新仮名) / 三木清(著)
源右衛門(同じく合掌)『法の為めには不惜身命ふしゃくしんみょういましめ。やわか功徳の無いことがあろうか。生き残るも、死に往くもあなた任せ。心も軽き一葉船、風のまにまに散って行こうぞ』
取返し物語 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
朝鮮の忠臣柳成竜が、八道を蹂躙じゅうりんされた経過を述べて将来のいましめとしたもの。
碧蹄館の戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
実は非常に厳しいおいましめがあるのです。そんな事を