“襞襀”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひだ88.9%
ひずみ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と山の襞襀ひだを霧の包むやうに枯蘆かれあしにぬつと立つ、此のだいなる魔神ましんすそに、小さくなつて、屑屋は頭から領伏ひれふして手を合せて拝んだ。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
盤台面ばんだいづらの汚い歯の大きな男で、朴歯ほうばの下駄を穿き、脊割羽織せわりばおりを着て、襞襀ひだの崩れた馬乗袴うまのりばかまをはき、無反むぞりの大刀を差して遣って参り
ここを推せばそこに襞襀ひずみが出る、あすこを立てればここに無理があると、まあ我の知恵分別ありたけ尽して我のためばかりはかるではなく云うたことを
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
十兵衞が何も彼も捨て辞退するものをはすに取つて逆意地たてれば大間違ひ、とは思つても余り汝の解らな過ぎるが腹立しく、四方八方何所から何所まで考へて、此所を推せば其所に襞襀ひずみが出る
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)