袈裟御前けさごぜん)” の例文
袈裟御前けさごぜんが夫の身代りに死んだはいさぎよけれど、死する事の一日後れてその身を盛遠もりとおに汚されたる事千載の遺恨との評がある。
その一番目は「那智滝祈誓文覚なちのたきちかいのもんがく」で、団十郎の遠藤盛遠、菊五郎の渡辺わたる、芝翫の袈裟御前けさごぜん。中幕は「逆櫓さかろ」で、団十郎の樋口、芝翫のお筆、市蔵の権四郎、八百蔵の重忠、女寅めとらのおよし。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)