行留ゆきどま)” の例文
だから、それだから、行留ゆきどまりかなぞと外聞ぐわいぶんわることをいふんです。——そも/\、大川おほかはからここへながくちが、下之橋しものはしで、こゝがすなは油堀あぶらぼり……
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あとでまたわたしを越えなければならない路ですがね、橋から見ると山の位置ありかは月のる方へ傾いて、かえって此処ここから言うと、対岸むこうぎし行留ゆきどまりの雲の上らしく見えますから
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
両側に見好みよげなる仕舞家しもたやのみぞ並びける。市中いちなかの中央の極めてき土地なりしかど、この町は一端のみ大通りにつらなりて、一方の口は行留ゆきどまりとなりたれば、往来少なかりき。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
どんなうらでもしほとほつてゐますから、深川ふかがは行留ゆきどまりといふのはありませんや。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この路筋みちすじさえ御存じでらっしゃれば、世を離れました寂しさばかりで、けだもの可恐おそろしいのはおりませんが、一足でも間違えて御覧なさいまし、何千じょうとも知れぬ谷で、行留ゆきどまりになりますやら
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かはりましたはもつともだが……このみち行留ゆきどまりぢやあないのかね。」
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)