“虚勢”の読み方と例文
読み方割合
きょせい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
卑屈ひくつになるなと云った男の言葉がどしんと胸にこたえてきて、いままでの貞女ていじょのような私の虚勢きょせいが、ガラガラとみじめに壊れて行った。
清貧の書 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
「構えて、左様な、虚勢きょせいを固持しておられるうちは、仔細に、申すわけに参りません。まず謙虚けんきょをお示しなくば」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
西村のせた顔が、変に赤らんで来た。彼はもう手紙の口述をしなくなった。そして、目は天井への虚勢きょせいを忘れ、少女のなめらかな首筋へ食い入っていた。