藁履わらぐつ)” の例文
のちに同胞はらからを捜しに出た、山椒大夫一家の討手が、この坂の下の沼のはたで、小さい藁履わらぐつを一そく拾った。それは安寿のくつであった。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
あわよくば綱を用いて嶮崖絶壁を登降することに慣れていた岩茸いわたけ採りや、藁履わらぐつに樏をはいて雪中にも登山していた猟師までも応援に引張り出して維新前の岩登りや
山の今昔 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)