“蔵人得業”の読み方と例文
読み方割合
くろうどとくごう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鼻蔵はなくらの、鼻蔵人はなくろうどの、大鼻の蔵人得業くろうどとくごうの恵印法師に尋ねましても、恐らくこの返答ばかりは致し兼ねるのに相違ございますまい…………
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
私どものまだ年若な時分、奈良に蔵人得業くろうどとくごう恵印えいんと申しまして、途方とほうもなく鼻の大きい法師ほうしが一人居りました。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
これに諢名あだなをつけまして、鼻蔵はなくら——と申しますのは、元来大鼻の蔵人得業くろうどとくごうと呼ばれたのでございますが、それではちと長すぎると申しますので、やがて誰云うとなく鼻蔵人はなくろうどと申しはやしました。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)