“蔡福”の読み方と例文
読み方割合
さいふく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その夕、弟にあとをまかせ、蔡福さいふくは大牢の路次を曲がりかけた。と、薄暗がりの物蔭から走り出た蝙蝠こうもりのような人影が、ペタと彼の前にぬかずいて。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この夜、蔡福さいふくと蔡慶の兄弟は、家族を先に山東へ立たせたあと、軍師呉用のいる所をたずねて来て、こう頼んだ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、一枝花しか蔡慶さいけいも、兄の蔡福さいふくも、全然これを、意識的に見のがしていた傾向がある。——さきに梁山泊の密使柴進さいしんから沙金さきん千両をもらっていた礼心れいごころでもあったろうか?
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)