花塩はなじお)” の例文
石段へかかると、女は日傘をたたみ、男は菅笠すげがさひもを解いて、清々すがすがしい新緑を仰いだ。参詣をすまして戻ってゆく御寮人ごりょうにんの手には、名産の花塩はなじおがたいがいげられている。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)