“膏肓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうこう92.3%
かうくわう7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて、ゲルハルトの歌ったドイツのリードや、フロンザリーの弦楽四重奏曲に食いつく頃、私のレコード熱は全く膏肓こうこうに入っていた。
けれども膏肓こうこうに入った病はなかなか癒らなく、世の中の十中ほとんど十の人々はみな痼疾で倒れてゆくのである。哀れむべきではないか。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
室生むろふの陶器を愛する病は僕よりも膏肓かうくわうにはひつてゐる。もつとも御同様に貧乏だから、名のある茶器などは持つてゐない。しかし室生のコレクシヨンを見ると、ちやんと或趣味にまとまつてゐる。
野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)