“胸算”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうさん46.7%
むなざん33.3%
むなさん13.3%
あて6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのこれを給するや公共のめにも私の為めにも近く実利益を期するがごと胸算きょうさんにては、本来の目的に齟齬そごするものなり。
人生の楽事 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
彼は胸算むなざんで自分のふところにある紙入の中を勘定かんじょうして見た。しかし今の彼にそれだけの都合をつける余裕はほとんどなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
なすか又は家尻やじりにても切しならんかれは元浪人者だと云から表向おもてむきは一文貰ひ内職ないしよくには押込おしこみ夜盜よたうをするに相違なし兎角とかく然樣さうなければ金の出來るはずはなし假令よしや然樣なくとも我が胸算むなさんの相違なればきやつ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
私だとても米代を払う胸算あてもなしに、書籍を買うのでもないが、でもそれを読んで、何か書いていれば、「今に良くなるのだろう。」くらいには思わないこともなかった。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)