“胸板”の読み方と例文
読み方割合
むないた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
セセラ笑って、ひっ返した早足はやあし燕作えんさくがみをする竹童の胸板むないたに足をふんがけて、つかんでいる般若丸はんにゃまるを力まかせに引ったくった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あのあおむけている首筋くびすじてやろうか。だいぶあつよろいているが、あの上から胸板むないたとおすぐらいさしてむずかしくもなさそうだ。」
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ぬるぬるとあぶらの湧いたてのひらを、髪の毛へなすり着けたり、胸板むないたで押しぬぐったりしながら、己はとろんとした眼つきで、彼方此方あっちこっちを見廻して居た。
小僧の夢 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)