“紵(を)” の例文
常並(つねなみ)の人の紵(を)を績(うむ)には唾液(つばしる)を用ふれども、ちゞみの紵績(をうみ)には茶碗(ちやわん)やうの物に水をたくはひてこれをもちふ。事毎(ことごと)に盥(てあら)ひ座を清(きよ)めてこれをなすなり。
夏刈(なつがり)の麻の紵(を)がらの軽き身をわれから重くするや何ゆゑ
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
そも/\縮(ちゞみ)と唱(とな)ふるは近来(きんらい)の事にて、むかしは此国にても布(ぬの)とのみいへり。布は紵(を)にて織(お)る物の総名(そうみやう)なればなるべし。
縮に用(もち)ふる紵(を)は、奥刕(あうしう)会津(あひづ)出羽最上(ではもがみ)の産(さん)を用ふ。白縮はもつはら会津を用ふ。なかんづく影紵(かげそ)といふもの極品(ごくひん)也、また米沢の撰紵(えりそ)と称(しよう)するも上品也。