“紙子縒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんじより50.0%
かんじんより50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
内蔵助の指に、紙子縒かんじよりがぴんとれていた。甚だ好ましくない気ぶりを太く結んだくちびるが無言に答えている。——こういう過激な感情家は、大野、玉虫などのやからより困る。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
というように、模糊もことした態度と面持のまま、暫くだまりこんでいたが、やがて、所在なげに、煙管きせるをとりあげて、かるくたたく。それから、机の端の紙きれを取って、紙子縒かんじよりっている。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その手から、内蔵助の胸へ、ちらと、白い紙片かみきれが落ちた。読むとすぐ、内蔵助は、紙子縒かんじんよりにして、もてあそんでいたが、いつのまにか、何うかしてしまった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)