“筌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うえ30.0%
うけ20.0%
せん20.0%
やな20.0%
うへ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
水の底にすいてみえるうえのなかへ小さな魚がしずかにくぐってゆく。彼はただ一夜だけれどもこの島の岸べにかかる安住の宿を見いだした。
島守 (新字新仮名) / 中勘助(著)
夏がくれば、私は魚籠びくをさげて父のあとから、ひょこひょこ歩き、投網打ちに行った。うけをかけにも行った。釣りにも行った。
わが童心 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
醤油が沸いて呑口のせんが自然にゆるんでいたのか、それとも強く投げ出すはずみに、樽に割れでも出来たのか、いずれにしても、醤油が鎧櫃のなかへ流れ出したらしく
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
台湾大甲渓の山女魚は、先年大島正満博士が原住民と共にもりやなあさり、鮭科の魚の分布に関して学問上の報告を出したので有名である。
雪代山女魚 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
と、のりたまひき。かれその御教みさとしのまにまに、その八咫烏の後よりでまししかば、吉野えしの河の河尻に到りましき。時にうへをうちて取る人あり。