“稲叢”の読み方と例文
読み方割合
いなむら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その男が、あっけらかんとしている途端に、四辺あたり稲叢いなむらのかげから、同じような程度の遊び人ていの(旅装の)男がのこのこと出て来ました。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
背負っていった大風呂敷を持って彼は、舞台のほうへ出かけてゆくと、定式幕じょうしきまく野遠見のどおみの背景や小道具の稲叢いなむらを飾りつけた。
円太郎馬車 (新字新仮名) / 正岡容(著)
二人の百姓はずっとはなれた稲叢いなむらのところにおり、七十郎は畦道に立っている稲架いねかけから、手ごろの添木を一本抜き取った。