硝子玉がらすだま)” の例文
「そら今度こんだこさ雪子ゆきこかちだ」とつて愉快ゆくわいさうに綺麗きれいあらはした。子供こどもひざそばにはしろだのあかだのあゐだのゝ硝子玉がらすだま澤山たくさんあつた。主人しゆじん
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
明治維新以来東西両文明の接触は彼にのみ利多くして我に益なき事さながら硝子玉がらすだまを以て砂金に換へたる野蛮島の交易を見るに異ならず。真に笑ふべきなり
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
神は理想である、人は神になるまへに硝子玉がらすだまの如く白熱されねばならない。
散文詩・詩的散文 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)