“真菰”の読み方と例文
旧字:眞菰
読み方割合
まこも100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伝兵衛が覗いてみると、むぐら真菰まこもなどが、わらわらに枯れ残った、荒れはてた広い庭の真中に、路考髷を結い、路考茶の着物に路考結び。
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
……もっと忘れ難いのは、潮来いたこ真菰まこもの中に船をつないで暮したあの時の四日ばかりのこと、お松ちゃんは、わしのはかまの血を洗って
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、正覚坊へはよく言ってきかして、その晩二人で大きな石を沼の中に沈め、正覚坊は沼の岸辺きしべ真菰まこもの中に隠れました。
正覚坊 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
赤い毛布を敷いた軽く扁たい小舟に世俗の客と乗合って真菰まこもの岸を躑躅の花山に向うときには、葛岡もわたくしも幾分かこころの膨らみを取戻して参りました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
巣から離れた鮒は枯れた真菰まこもの根などを緩やかに移動しているから釣る人も鮒の遊ぶ場所を探りながら移動して行くのが面白い。
巣離れの鮒 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
低味ひくみ畦道あぜみちに敷ならべたスリッパ材はぶかぶかと水のために浮き上って、その間から真菰まこもが長く延びて出た。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
水も清く周囲のおかも若草の緑につつまれて美しい、なぎさには真菰まこもあしが若々しき長き輪郭を池に作っている。
春の潮 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
ふるくから人口に膾炙した俚謡に「潮来出島いたこでじま真菰まこもの中であやめ咲くとはしほらしや」というのがある。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)