直湿ひたぬ)” の例文
提灯をかざしてよくると、年のころは十三四の小僧が、この大雨に傘も持たず下駄も穿かず、直湿ひたぬれに湿れたる両袖を掻合せて、跣足はだしのままでぴたぴたと行く姿、いかにも哀れに見えるので
河童小僧 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)