そく)” の例文
論より証拠、たちまちその晩のお客は二そく五十を越え、中入り前には早や場内、春寒を忘れさせるほどの人いきれが濛々と立ちこめていた。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
そく仕方しあげたに教育せられ薫陶くんとうせられた中から良妻賢母れうさいけんぼ大袈裟おほげさだがなみ一人前の日本にほん婦人が出て来るわけなら芥箱ごみばこの玉子のからもオヤ/\とりくわさねばならない
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
見なさる通りこうやって、二そく三百と預ってありましょう。殊にこれなんざあ御銘々使い込んだ手加減があろうというもんだから。そうでなくッたって粗末にゃあ扱いません。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
向こうの垢離場こりばの昼席でトリをつとめて三ぞくそくの客を呼び、めきめき大方の人気を煽り出した圓朝は、いつしか橋ひとつを隔てた土地のこのお絲と恋仲になっていたのだ。
円朝花火 (新字新仮名) / 正岡容(著)
総がかりで日の暮れるまでに頭の数五そくと六十が処片づけたという奇特な話。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)