“痙(ひ)” の例文
Mはやや静まりかけた頭で学生の怪しい行動を考えていたところで、蒲団の端をさっと捲(ま)くられた。そこには学生の蒼褪(あおざめ)た痙(ひ)きつった顔があった。
死体を喫う学生 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
痙(ひ)き攣(つ)ッて、今はもう、一あしも進めなくなるのを、やッとのことで、町家の並んだ、夜更けの巷路(こうじ)まで出ると
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
と、いうような、定かならぬうめきが、聴えたようであったが、闇を掴むかの如く、犠牲者(ぎせいしゃ)の両手が、伸びて、痙(ひ)き攣(つ)ッて、やがて、全身を突っ張ったまま、ドタリと斜めうしろに仆(たお)れた。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
父親の、まぼろしの顔が物すさまじく痙(ひ)き攣(つ)るのが、まざまざと見られる。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)