王維おうい)” の例文
「大地の歌」は李太白りたいはく王維おういの詩の独訳からヒントを得て作曲した長大な歌曲だ。これはおそらくマーラーのレコード中の傑作であろう。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
と冷笑し、又公暇こうか王維おうい孟浩然もうこうぜん韋応物いおうぶつ柳子厚りゅうしこうの詩を読みて、四を賛する詩をせる如き、其の好む所の主とするところありて泛濫へんらんならざるを示せり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
(独り言のように)……竹里ノ館か、……知ってるだろう? 王維おういの詩だ。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
「これは道のべの木槿むくげは馬に喰われけりの木槿です。」とか、「これは遍く茱萸しゅゆを挿んでの茱萸です。」とか。鳴尾君は王維おういの望郷の詩をよく吟じていたものだ。私は月見草さえ知らなかった。
西隣塾記 (新字新仮名) / 小山清(著)
余はもとより詩人を職業にしておらんから、王維おうい淵明えんめい境界きょうがいを今の世に布教ふきょうして広げようと云う心掛も何もない。ただ自分にはこう云う感興が演芸会よりも舞踏会よりも薬になるように思われる。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)