“猿股”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さるまた97.2%
キヤルソン2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はそのとき自分の病室の窓から、向うのヴェランダに、その少年が猿股さるまたもはかずに素っ裸になって日光浴をしているのを見つけた。
燃ゆる頬 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
肉襦袢にくじゅばんの上に、紫繻子むらさきじゅすに金糸でふち取りをした猿股さるまたをはいた男が、鏡を抜いた酒樽さかだるの前に立ちはだかって、妙に優しい声でった。
踊る一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
下では色色いろいろの煮物の鍋が口をいて湯気を立てて居る。上の綱から女の襯衣シユミイズ猿股キヤルソンの雫が滴らないとは誰が保証しやう。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)