物詣ものまい)” の例文
昔名古屋の近くの村で、五つ六つばかりの男の子が、人に連れられて物詣ものまいりに行く途中、しきりにこの鳥の啼く声を聴いて、一人で嬉しそうに笑っていた。
近い道を物詣ものまいりにでも歩くのなら、ふさわしくも見えそうな一群れであるが、かさやらつえやらかいがいしい出立いでたちをしているのが、誰の目にも珍らしく、また気の毒に感ぜられるのである。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
何分なにぶん各人の願い望みがまちまちであるために、今では名ばかりのこって、一年に一どの物詣ものまいりにつき合うだけ、またはほうぼうから集まってくるのみで
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
見ず知らずの旅人が村を通って、遠くへ物詣ものまいりをするような場合がそう早くからあったはずもなく、またどこに行っても見られる出来ごとでもないからである。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
五つか六つになる男の子が、人に負われて物詣ものまいりに行く路で、しきりに時鳥の声を聞いて一人で笑っている。
本来は物詣ものまいりの帰りに求めてくるのが主であって、したがってその種類も限られており、だいたいにお祭に伴なうものばかり、たとえば簡単な仮面かめんとか楽器とか
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)