“物憶”の読み方と例文
読み方割合
ものおぼ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この美留女姫は大層物憶ものおぼえがよくて、どんなに古く聞いた話でも少しも間違わずにはっきりと記憶おぼえていて、初めの二言三言聞けばすぐにあとの話を皆思い出してしまうから
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
近頃人々は物憶ものおぼえが悪くなった。これも文字の精の悪戯いたずらである。人々は、もはや、書きとめておかなければ、何一つ憶えることが出来ない。着物を着るようになって、人間の皮膚ひふが弱くみにくくなった。
文字禍 (新字新仮名) / 中島敦(著)