焼瓦やけがはら)” の例文
焼瓦やけがはら踏破ふみしだかるる音におもてもたげたる貫一は、くだんの人影の近く進来すすみくるをば、誰ならんと認むるひまも無く
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
燻臭いぶりくさき悪気は四辺あたり充満みちみちて、踏荒されし道は水にしとり、もえがらうづもれ、焼杭やけくひ焼瓦やけがはらなど所狭く積重ねたる空地くうちを、火元とて板囲いたがこひ得為えせず、それとも分かぬ焼原の狼藉ろうぜきとして
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)