“烏猫”の読み方と例文
読み方割合
からすねこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ半之丞の夢中になっていたお松の猫殺しの話だけはつけ加えておかなければなりません。お松は何でも「三太さんた」と云う烏猫からすねこを飼っていました。
温泉だより (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
まっ黒な烏猫からすねこであるが、頭から首にかけて皮膚病のようなものが一面に広がっていてはなはだきたならしい。それのみならず暇さえあればあと足を上げては何かを振り飛ばすような動作をする。
破片 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そのくびたまをおどりこえて、目の前へ、軽業師かるわざしのようにモンドリ打ったものを見ると、どうだろう、思いがけない、まッくろな烏猫からすねこ、くびわに銀玉ぎんぎょくくさりをかけ、十をつけているではないか。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)