為無しな)” の例文
「然うでせうかね。」と二人は押しても争ひは為無しない。今来たシチウをせつせと強い胃袋へ詰込んで居た。
茗荷畠 (新字旧仮名) / 真山青果(著)
宮沢の城へ寄せたが、もとより政宗の兵力宮沢の城の攻潰せめつぶせぬことは無いに関らず、人目ばかりに鉄砲を打つ位の事しか為無しなかった。宮沢の城将岩崎隠岐は後に政宗に降った。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)