灰埃はいほこり)” の例文
跛行の老人が汲んでくる水の量は、その大木の根にはまるで灰埃はいほこりを沈めるぐらいにしか濡れなかったが、彼はこれを、晴天でさえあれば、一日でも繰返していた。根気よく根に注いでいた。
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)