“清光”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいこう75.0%
せいくわう25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちょうどその夜は満月であった、清光せいこう昼のごとく、平和湖に出たのはもう夜半であった。その夜はそこに一泊し、翌日の午後六時ごろぶじ左門洞さもんどうにつくことができた。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
空には清光せいこうのある夏の月が出て、その光に染められた海は広びろと蒼白あおじろひろがりを持って静かにたたえ、数日ぜん大海嘯おおつなみを起して、数万の人畜の生命を奪った恐ろしい海とは見えなかった。
月光の下 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
更にきてはたけの中にたゝずむ。月はいま彼方かなた大竹薮おほだけやぶを離れて、清光せいくわう溶々やう/\として上天じやうてん下地かちを浸し、身は水中に立つのおもひあり。星の光何ぞうすき。氷川ひかわの森も淡くしてけぶりふめり。
良夜 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)