“津液”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんえき66.7%
しずく33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また、草木は肥料によりて大いに長茂すといえども、ただその長茂を助くるのみにして、その生々の根本をるところは、空気と太陽の光熱と土壌津液しんえきとにあり。
徳育如何 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
女は夢中で女自身の津液しんえきをふくんだ男の口を奪い、刹那、狂奮して顔を烈しくふるわせた。むしゃぶりらう勢いで如海の舌のその奥の根元までを痛いほど吸った。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蝦蟆がますなわち牛矣うしきのこすなわち其人也そのひとなり古釣瓶ふるつるべには、そのえんじゅ枝葉しようをしたゝり、みきを絞り、根にそそいで、大樹たいじゅ津液しずくが、づたふ雨の如く、片濁かたにごりしつつなかば澄んで、ひた/\とたたへて居た。あぶらすなわちこれであつた。
雨ばけ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)