汚辱をじよく)” の例文
それは平松屋源左衞門の弟で、自墮落じだらくと、不道徳と、汚辱をじよくの中に育つた美少年であることは八五郎も知つて居りました。
銭形平次捕物控:282 密室 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
彼女かのぢよしもそのとき子供こどもがなかつたならば、のろひや果敢はかなみや、たゞ世間せけんをのみ對象たいしやうにしてかんがへた汚辱をじよくのために、如何いかにも簡單かんたんんでしまつたかもれない。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
されどわがことば我に噛まるゝ逆賊の汚辱をじよくの實を結ぶ種たりうべくば汝はわがかつ語りかつ泣くを見ん 七—九
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
されば男は此処にその呼びとむる声を聞きその寄添よりそふ姿を見る時は、過ぎし昔の前兆を今又目前に見る心地して、その宿命に満足し、犠牲に甘んじて、冷き汚辱をじよくの手を握り申侯。
夜あるき (新字旧仮名) / 永井荷風(著)