“汗馬”の読み方と例文
読み方割合
かんば100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
出城でじろの衆では、深溝ふかみぞの城主、松平家忠が、三里の道のりを、汗馬かんばを飛ばして駈けつけて来たのが、到着第一であった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一瞬ののち、太郎は、惨として暗くなった顔に、片目を火のごとくかがやかせながら、再び、もと来たほうへまっしぐらに汗馬かんばおどらせていたのである。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
英雄豪傑の汗馬かんばのあとを、撫子なでしこの咲く河原にながめて見ると、人は去り、山河は残るというおもいが、詩人ならぬ人をまでも、詩境に誘い易いのであります。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)