“此娘”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
これ54.2%
このこ20.8%
このむすめ16.7%
こいつ4.2%
コレ4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「どう致しまして、手前方こそ佐治さんにはいろ/\お世話樣になりまして、此間此娘これの病氣の時も一方ならぬ御厄介を掛けました」
夜もすがら枕近くにありて悄然しよんぼりとせし老人二人のおもやう、何處やら寢顏に似た處のあるやうなるは、此娘このこの若しも父母にては無きか
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
たらよろしく被仰おつしやつください、』とぼく眞實ほんたうにしないのでむすめだまつてわらつてた。おきぬ此娘このむすめ從姉妹いとこどうしなのである。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
二人のうちでもフイフイっていうのは、まだ十七か八の初々ういういしい聡明りこうそうなをした、スンナリとした小娘でしたが、あっしに色目を使いはじめたのはドウヤラ此娘こいつの方が先だったらしいんです。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
どう御思いになります? 私なんかあんまり放縦なしだらのないもんだと思ってますけど。近世文学なんて私大嫌です。だから此娘コレにもかぶれたりなんかしてはいけないって云って居るんです
千世子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)