“檳榔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
びんろう40.0%
あぢまさ10.0%
びんらう10.0%
あじまさ10.0%
びらう10.0%
びろう10.0%
アヂマサ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
煙草に火をつけながら、家の前の大きな平たい墓と、その周囲に立つ六七本の檳榔びんろうの細い高い幹を眺める。パラオ人は——パラオ人ばかりではない。
夾竹桃の家の女 (新字旧仮名) / 中島敦(著)
ここに御供に遣さえたるみこたち、聞き歡び見喜びて、御子は檳榔あぢまさ長穗ながほの宮二三にませまつりて、驛使はゆまづかひをたてまつりき。
香水河と云つたユヱ河に添つた遊歩道には、カンナや鉄線花が友禅いうぜんのやうに華やかだつた。椰子やし檳榔びんらう、ハシドイが到る処に茂つてゐる。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
そこでお伴に遣された王たちが聞いて歡び、見て喜んで、御子を檳榔あじまさ長穗ながほの宮に御案内して、急使を奉つて天皇に奏上致しました。
われは檳榔びらうの影ひたる南の海の船のをさ
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
その島の高いところには土当帰うどのき赤鉄あかてつ、タコの木という種類の巨木が亭々と聳え、谷間には木性羊歯、ヘゴが繁りあい、海岸には椰子、檳榔びろうなどの長木が、扇のように緑の葉をひろげている。
ボニン島物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
こゝに、御伴につかはさえたる王等、聞き歓び、見喜びて、御子をば、檳榔アヂマサの長穂の宮にせまつりて、駅使を貢上りき。
大嘗祭の本義 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)