樹肌こはだ)” の例文
かへでの枝に松潜まつくゞりに似た小さな鳥が飛んで来て、そそくさと樹肌こはだつついてゐたが、それいたといつた風に、ひよいと此方こちらむきに向き直つて、珍らしさうにきよろづきながら唖のやうに黙りこくつてゐる。
茸の香 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
ところが、この頃になつて急に樹に元気がなくなつたので、うした事かと、よく調べてみると、隣りの旅籠屋はたごやから出入ではひりする馬車のせゐで、車の肩が突き当る度に、樹肌こはだが擦りむけてゐたのだと判つた。