“横転”の読み方と例文
読み方割合
おうてん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吃驚びっくりして後を見ると、遙か下の空で、二機はしきりに横転おうてんをやっているじゃないか。これは無論、儂の指令じゃない。
恐しき通夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
烈風れっぷう」「激浪げきろう」「横転おうてん」という三つの言葉が出ると、人造人間は別々の新しい行動を起し、遂に「撃沈げきちん」という言葉を聞くと、すっかり元どおりに函の中に収ってしまった。
人造人間事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
高射砲の砲口から、杏色あんずいろの火焔が、はッはッと息を吐いた。敵機は、クルリと、横転おうてんをすると、たちまち闇の中に、姿を消して行った。異様なプロペラのうなごえが、明らかに、耳に入った。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)