森閑ひっそり)” の例文
せっかくはいってはみたものの当惑して、映写中の森閑ひっそりとした休憩室に少年と肩を並べてもたれていると、突然少年は涼しい眼を挙げてこんなことを言い出した。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
それで小屋の中が森閑ひっそりしたところへ七兵衛が水を呑みに下りて来たのでした。だから七兵衛は、ちょうどこれらの連中を始末するためにここへ下りて来たようなことになりました。
森閑ひっそりしているようですけれどどこに耳が付いていないにも限りません。用心しましょう」とシャアが私の耳許でささやいた。その途端に、コトリコトリと廊下に、跫音がして、とびらが静かに開かれた。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
家の中は森閑ひっそりとして、彼女の通された部屋は応接間と見える。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)