“森厳”のいろいろな読み方と例文
旧字:森嚴
読み方割合
しんげん72.7%
しんごん13.6%
おごそか4.5%
かう/″\4.5%
こうごう4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
忘れていた武家の住居すまい——寒気なほどにも質素に悲しきまでもさびしいなかにいうにいわれぬ森厳しんげんな気をみなぎらした玄関先から座敷の有様。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しかし、伊勢の大神宮様の内苑は、森厳しんごんにして犯すべからざるものがあるのに、このお寺の中の賑やかなこと。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その青々とした美しい姿は、一層夕暮の眺望を森厳おごそかにして見せる。丑松は眺め入り乍ら、自分の一生を考へて歩いた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
四方あたりを見廻はしながら森厳かう/″\しき玄関前にさしかゝり、御頼申おたのまをすと二三度いへば鼠衣の青黛頭せいたいあたま、可愛らしき小坊主の、おゝと答へて障子引き開けしが、応接に慣れたるものの眼ばやく人を見て
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
四方あたりを見廻わしながら森厳こうごうしき玄関前にさしかかり、お頼申たのもうすと二三度いえば鼠衣ねずみごろも青黛頭せいたいあたま可愛かわゆらしき小坊主の、おおと答えて障子引きけしが、応接に慣れたるものの眼捷めばやく人を見て
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)