“梅擬”の読み方と例文
読み方割合
うめもどき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
冬の庭木としては別に特別なものはないが、梅擬うめもどきの実の朱いのが冬深く風荒んでくるころに、ぼろぼろこぼれるのはいいものである。南天の騒々しさにくらべると仲々澄んだ感じである。
冬の庭 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
床の間の軸につがいの鴛鴦が泳いでいるのは俗だが、その下の方に、梅擬うめもどきかなにかの赤い実のなった小枝の根〆に、水仙の花が薄黄色に咲いている。その花が僕にはとても可愛く思えた。
(新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
蜘蛛くも梅擬うめもどきの実などを喰べさせているが、放したら狎れていても子飼いでないから逃げるであろう、懸巣は赤裸の時分からそだてたので外部の生活を知らないから、放れても餌につくけれど
人真似鳥 (新字新仮名) / 室生犀星(著)