“格子戸造”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうしどづく50.0%
こうしどづくり50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男の夢を見た二三日のち、お蓮は銭湯せんとうに行った帰りに、ふと「身上判断みのうえはんだん玄象道人げんしょうどうじん」と云う旗が、ある格子戸造こうしどづくりの家に出してあるのが眼に止まった。
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ところが或日あるひお千代が筋向すじむかい格子戸造こうしどづくりの貸家に引越して来た主人らしい男と、横町を隔てて両方の二階から顔を見合せると、その男には既に二、三回
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
田中君の想像には、さっきからこの町のはずれにある、格子戸造こうしどづくりの家が浮んでいた。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
先生が寓居は矢来町の何番地なりしや今記憶せざれど神楽坂かぐらざかを上りて寺町通てらまちどおりをまつすぐに行く事数町すうちょうにして左へ曲りたる細き横町よこちょうの右側、格子戸造こうしどづくり平家ひらやにてたしか門構もんがまえはなかりしと覚えたり。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)