東遊記とういうき)” の例文
両様りやうやうともくはしく姿すがたしるさゞれども、一読いちどくさい、われらがには、東遊記とういうきうつしたるとおなさまえてゆかし。
甲冑堂 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
南𧮾なんけい東遊記とういうきを見るに、南𧮾東遊して津軽つがるに居たる時、六七日も風雨つゞきしうち、所の役人丹後の人やると旅店毎やどやごとにきびしくたづねしゆゑ、南𧮾あるじにそのゆゑを問ひければ、あるじいふやう
橘南谿たちばななんけい東遊記とういうきに、陸前国りくぜんのくに苅田郡かつたごほり高福寺かうふくじなる甲胄堂かつちうだう婦人像ふじんざうせるあり。
甲冑堂 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
南𧮾なんけい東遊記とういうきを見るに、南𧮾東遊して津軽つがるに居たる時、六七日も風雨つゞきしうち、所の役人丹後の人やると旅店毎やどやごとにきびしくたづねしゆゑ、南𧮾あるじにそのゆゑを問ひければ、あるじいふやう
長刀なぎなたちたるが姿すがたなるなり。東遊記とういうきなるは相違さうゐあらじ。またあらざらむことを、われらはねがふ。観聞志くわんもんしもしあやまちたらむには不都合ふつがふなり、王勃わうぼつところなどはうでもよし、こゝろすべきことならずや。
甲冑堂 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)