朝戸出あさとで)” の例文
朝戸出あさとできみ足結あゆひらす露原つゆはらはやでつつわれ裳裾もすそらさな 〔巻十一・二三五七〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
朝戸出あさとでや離宮まねびし家主いへぬしと隣り住むなる春がすみかな
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
霜月しもつきひと朝戸出あさとでに、小野をの木守こもり
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
こまひくをまつ朝戸出あさとでの手すさびに
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
なお、「朝戸出あさとでの君が光儀すがたをよく見ずて長き春日を恋ひや暮らさむ」(巻十・一九二五)があって、外形は似ているが此歌に及ばないのは、此歌はいまだ個的なところが失せないからであろうか。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ひと日高みの朝戸出あさとで
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)